「聲の形」の感想

 引き続き、「聲の形」にハマっていて、原作読み返そうとしたら、売ってしまったのか、実家に置いてしまったのか、とにかく手元になかったので、我慢できずに電子書籍で買ってしまった。で、読んだのだけれど……う~ん、これ、記憶よりも微妙だな? 映画を観終わって、原作を売ったかも、となった時はなんで売ったんだ、過去の僕はセンスがねえな、と思ったけれど、読み直したら、これは売るわ、となってしまった。

 とにかく、アニメ版の脚本の再構成が素晴らしすぎる。原作を尊重しながらも、原作で僕が無駄だと感じた要素が徹底的に削られていて、しかし、その中でも拾える要素は拾っているし、アニメ版のテーマに基づいて再構成されている。これだよ、これ。こういうのをアニメ化、と本来言うべきであってだね、戦闘でぐりぐり動かしましたとか、静止画を動画にしましたとか、そういうのはアニメ化と言わないんですよ。動画化、とでもいうべき、価値のないことなんですよ。

 アニメ版「聲の形」は、「聲の形」のイデアというものがあったら、こっちの方がそれに近いという純度までに高められたもので、漫画版の方が純度が低いと言い切ってしまっていいほどの出来。脚本と監督、そしてアニメ制作会社の腕が抜群なんだろうな。実際にそうだし。本当に素晴らしい。昨日と今日で3回も観てしまった。本当に最高だ。ネトフリで観られるのは今月中までらしいので、是非とも観るべき作品。