ゲームデザインの病理医を目標に

 同じような作品でも、受ける印象が異なることがあって、その原因を探りたいな、といつも思っている。

 たとえば、ゲームを触った時に、ここが運要素強すぎとか、この動きはつまらないとか、そういう感想が真っ先に来てしまうものだけれど、実際に問題となっているのは、別のところにあるということがある。これはデジタルゲームの話だけれど、クリティカルヒットが確率通りに出ないという苦情が来て、その対策としたのは、エフェクトを強化することだったらしい。すると、苦情は止まった。そういうことなのだと思う。

 なんというか、病巣を理解したいという気持ちがある。

 だから、良し悪しも含めて感想を言う。それは、別にその作品が嫌いだとか、クソだとか思っているわけではなくて、こういう見方をすると、こういう問題があると思うのだ、という定義なのだ。そういう、症状にあたるものが明らかではないと、病巣までたどり着けないから。

 ゆえに、ネガティブな感想もどんどん言うべきだと思う。変な奴に絡まれることもあるが、それは変な奴が悪いのであって、こちらが悪いわけではない。つまらない作品はつまらないのだ。少なくとも、僕や君にとっては。それでいいじゃないか。