理屈付け

 アメリカ大統領の選挙に伴って、変なことを言っている人間がぽつぽつ見受けられる。これらを見ていて思うのは、そういう変な人々は大抵、理屈付けの回路がバグっているなということだ。

 なんでも関連付けてしまうのだ。統合失調症がそういう症状を持つことからもわかるように、単なる事実ではなく、自分が思う方に物事を捻じ曲げて解釈してしまうから始末に負えなくて困る。

 そういう人間は宗教や陰謀論を信じやすいのは明らかで、そういう人々の知能指数が低いのも、研究からわかっている。人間の知性というのは、理屈付けの能力でもあるから、それが強いのなら、知能も高そうなものだが、実際はそうではない。適切で確実な理屈付けこそが知性なのだろう。それが暴走している人間は、何も考えていないのと変わらないというわけだ。

 どうしてああなっちゃうんだろうな、とはいつも思う。先天的なものなのか、後天的なものなのか。そして、不可逆的なものなのか。救ってあげたいとも思うが、不可逆的なものだった場合、どうしようもない。そういう人間をどうすべきなのだろう。