パーティの親密度に関して

 ゲームをやっていて思ったんだけれど、僕は主人公やらその他の集団において、個々が一定の距離感を保っている作品の方が好きなんだなとしみじみ思った。

 それを自覚したのは、「テイルズ・オブ・シンフォニア」と「テイルズ・オブ・ジ・アビス」をプレイした時で。両者は結構似通った点があって、何周もするほどやったのだけれど、僕は後者のパーティの方が好きだったんだよね。この二つ、前者はテイルズ随一でパーティの仲が良く、実質的な身内が多いのに対して、後者はテイルズ随一でパーティの仲が悪く、離脱やらも多いし、そもそもゲーム内事件の元凶、人によっては巨悪と呼ぶようなキャラもいるぐらいだ。でも、それぐらいの方が面白かった。何故かと言えば、よりキャラクターに実在感が与えられるし、それぞれがちゃんと考えているような気がしたからだ。流れでやっていれば、(TRPGとかでもそうなんだけれど)ある一定の流れをやって、敵が出てきて、倒して、なんだかんだ理由付けて一緒にいて、となるのだけれど、距離感のあるパーティだと、俺の目的は終わったからと言って一時離脱したり、みんながある目的のために動いているのに、誰かは別の目的のために行動していたりする。僕はそれが現実的だと感じるんだな、きっと。相互不理解や、なるべく干渉しないという前提があって生きているから、個々が一つの大きな塊のように動くことに違和感を覚えるのだろう。誰かがこうやってたとかこう言ってたとかで、そう動いてしまうのは自我がないみたいで気持ち悪いから。

 まあ、単純にいろんな方向から描かれる物語が好きという側面もあるが……「FF9」のパーティがいくつかのグループに別れているところとかめっちゃ好きだし。