興行の普遍性

 アイマスをやっている時に思ったのだけれど、こんなに文明が発展したのに、アイドルがやっていることは歌と踊りなんだよな。おそらく、文明黎明期でも同じことをしていたと思うんだよな。皆から支持を集めるマスコット的な人が歌唱と舞踏をしていたことは想像に難くない。全世界、古今東西そうだろう。

 そう考えると、それらが持つ絶対的な、動物的な、本能的な魅力というものが大きいんだろうな、と感じる。あらゆる生物でも実際に、様々な理由で声とジェスチャーというものは使用されている。これだけ優遇されているのは、そこに端を発したものだろう。

 結局、ある人物を好ましく思うものが、その人物の前に集まって、その多数が盛り上がれること、という条件が結構限られているんだよな。ダンスは全身で表現するものだから、目にしやすいし、声はさらにそれを超えて届くことができる。そして、それに共感することができる。だから、なんだかんだでここに戻ってくるのだろう。

 人間、非常に文化的だったり、理性的だったり思える一方で、動物的な側面が強いから面白いよな。まあ、その理性とかいうものも、別に本能と同じように進化的に発達した性質でしかないのだから、本来は対立項として捉えることが間違っているが。しょせん、我々は出来の良い有機機械であり、動物の一種でしかない。