でも、ドイツには住みたくないな

 「思えば遠くにオブスクラ」という漫画の上巻を読んだ。ベルリンに移住したカメラマンを描いた、エッセイ漫画的な、半創作作品になっているのだけれど、ドイツ旅行の時の空気が思い浮かんで、楽しく読めた。普通にテーマや描写も良く、単純に漫画として面白かったのが、前提としてあるけれど。

 海外旅行、少ししか出来ていないのだけれど、全て、本当に行って良かったなーと思う。まあ、全部行かなければ、トータルで安い車ぐらいは買えたような気もしなくもないが、車よりも価値はあるかなーという感じだ。結局、やることはそんなに変わらなくて、散歩したり、博物館や動物園に行ったり、「メギド72」をやったり、ブログを更新したりしているだけではあるのだけれど、それはそれで面白いという感じだ。わずかな環境の差異が与える、微妙な心境の変化を楽しむことができる。本当は、こんなことにならなければ、昨年は大英博物館に行けたはずなんだが……静まったら静まったで、全体的に値段上がってそうで嫌だなぁ。アジア人ヘイトにも巻き込まれそうだし。しばらくしたら、行きたいね。

 最近、妻が良いことを思い付いたというように、冬はオーストラリアで暮らすことを目標にしたらどうか、ということを言いだした。最低限の荷物を持って、安宿で数か月を乗り切る。仕事はリモートで、ということらしい。彼女は本当に寒いのが苦手なので、地球の仕様を利用して、寒さから逃げようという魂胆だ。まあ、世迷言ではあるのだけれど、今のところ、僕の仕事は完全なリモートだし、出来なくもないのかもな。やる気があるか、という点が最大の問題で、問題だと思っていることは、案外、大したことのないことかもしれない。そういうのもいいのかもな。もう、色んなことに飽きてしまっている。この平穏な生活にすら。罪深いことに。