狂人の戯言

 「クイーンズ・ギャンビット」の6話を観て、めちゃくちゃキレていた。死ぬほどつまらん。では、どうして、めちゃくちゃつまらないとキレているのか。

 これは、もう本当に頭おかしいと思うし、そういう風に思ってくれてもいいのだけれど、こんなにつまらない作品を、皆が面白いと言うから、僕が観なくてはいけないじゃないか、とキレているのである。「機動戦士ガンダム」や「新世紀エヴァンゲリオン」のTVシリーズとかでも思っていた。だから、毎話、キレちらかしながら観ていた。

 第一には、こんなにつまらない作品を世の中に出した創作者に対して。

 第二には、こんなにつまらない作品を面白いと称することによって、必修科目にした人々に対して。

 もう意味わからないですよね。でもね、僕も、自分に合わなかったというだけでキレちらかしたりはしないよ。「この世界の片隅に」とか、死ぬほど退屈で、僕にとっては下限に近い面白さしか持たなかったけれど、傑作だと言うことはわかったし、皆が評価するのもわかったから。そういう作品にはキレないよ。正しいと思う。必修であることも、まあ、仕方ないな、と思うよ。

 僕がキレているのは、そういう趣向の領域ではなくて、単純にその域に達していないものを、ただ、皆が観ているからと言って皆が観て、皆が評価しているからと言って皆が評価して、そういうポジティブフィードバック制御におけるカオスによって、偶然傑作とされてしまったような、本当に中身のない作品を必修にされちゃ、堪ったもんじゃないとキレているんだ。そういうのを評価するのを、皆は止めてくれ。本当に、本当に面白いものだけを、本当の、本当に面白いんだと、言ってくれ。

 胸の内を文章にしてみたのだけれど、冷静に見ると、やっぱり頭おかしいな。