期待感
「ワンダヴィジョン」を全部観たのだが、イマイチだった。というのも、構成が間違っていたからだ。
人々は、タイトルやあらすじ、予告などから期待感を抱くが、作品を観ている最中にも色々と期待を膨らませていく。期待を上回るのは良いが、裏切るのは良くない。どういう期待を持たせるのか、というのはある程度操縦できるはずなのに、それが上手くいっていないと感じる。自信のある部分を表に出し、そうでない部分は、あくまでおまけですよ、と提示すべきだと感じる。端的に言ってしまえば、オタクの扱い方が上手いか、下手か、ということになるのだろう。
「マンダロリアン」はそれがとても上手かったので、ディズニーはそういうノウハウがあるのかと思ったのだが、そうではなかったので、おそらく、監督(デイヴ・フィローニ)がガチのオタクだったから、その気持ちに沿うことができた、ということなのだろう。
結局、オタクコンテンツは、オタクが担当しないと面白くならないんだよな、残念ながら。それは別にオタクだからそう思うわけではなく、一般人にとってもそうなのだ。だから、一般人は社会であくせく働き、オタクは心を痛めながらコンテンツを作って、一般人の清涼剤を生産し続ければよい。どちらになりたいか、という話ではなく、どちらができるか、という話だ。収まるべきところに自然と収まる。物理法則はそうなっている。