探求論考

 なんかふと思ったのは、理系の人、というか、研究者とか技術者とか、特にIT系の人は、未来は良くなるはずだという感覚を抱いているんだよね。現代のものの方が良いという感覚がしみついている。ボードゲームだって、プログラミング言語だって、現代に近い方が優れている。そういう感覚がある。

 これって、僕自身もそうだから自然に思っていたのだけれど、一般的にはそうでないのかなと思った。特に文系の教授のご高説なんかを聞いていると、過去のいついつが良かったみたいな話をしていたりすることもあって、辟易としてしまう。学問の種類が違うからなんだろうな。

 常々思っているのだけれど、科学技術がその再現性や法則性というところを担保にして、多少の偽証はありつつも、確実に進展しているのに対して、文学や社会やらを研究している人は、何を担保にして、研究をしているんだろうね。それは事実なのか、という点が欠けているようにしか思えないのだよね、彼らの論文を読んでも。お前がそう思うんならそうなんだろうな、お前の中ではな、としか思わない。

 なんというか、別にして欲しい。事実を探っていく研究と、自分の意見を深めていく研究と。僕は不変的な事実だけが知りたい。お前らの意見なんて知ったことか。証拠を出してみろよ。