「タルギ」の感想

 変形のワーカープレイスメントと、ビルディングの要素を掛け合わせたシンプルながらに面白いゲームだ。

 中身としては、何らかの資源を得て、その資源を使って勝利点や特殊能力が付いたカードを買う、という単純なビルディングゲームであり、例外も少ない。

 コアとなっているのは、入力のメカニクスだ。5×5の外周にワーカーを置き合い、その場所とワーカーの交点のアクションをするという、変形のワーカープレイスメントゲームとなっている。

 交点のアクションをする関係上、片方の列でも相手に取られてしまうと、そのアクションはできなくなってしまう。その取り合いをする。また、膠着回避のために、交点のアクションを本来の場所ではなく、他の相手が取っていない場所に移動するという蜃気楼というアクションがあり、それが強い。また、それがあるがゆえに、先手番だったら、目的の交点を必ず使うことができる。しかし、代償も大きく、そこまですることなのかを考えていかねばならない。

 ある列にワーカーを置きたいと考えた場合に、その外周のマスは2つあることになる。そのどちらかのアクションを行うのだが、片方がある場合に使いたいもの、片方が資源を得られるもの、となっており、特殊なものと汎用的なものが組み合っていて、無駄にならないようになっているのが良い。

 1時間ぐらいで終わり、良い手や悪い手の反省もしやすいと、素晴らしい中量級のゲームとなっている。欠点としては、2人用であるぐらいか。ほとんど2人でプレイするうちの場合、むしろ、利点でもあるぐらいだが。