「パッチワーク」の感想

 ウヴェ・ローゼンベルクがデザインしたボードゲーム「パッチワーク」の感想をメモがてらにまとめたい。

 これはかなりシンプルなゲームで、2人用ということもあり、「ボーナンザ」よりも軽いゲームだった。

 手番では、タイルを3択から選ぶか、パスをしてその分収入を得るかの選択肢しかない。タイルの取得にはコストがかかるので、選択肢は実際にはさらに少ないこともあるぐらいだ。

 このタイル取得のコストが良く出来ている。時間と勝利点の2種類のコストになっているのだ。というのも、このゲームでは、両者がアクションをするたびに時間が経過していき、相手よりも進んでしまった時に、相手の手番になるというシステムになっている。そのため、時間の価値というのが、個々によって違く、色々な駆け引きを生んでいる。

 タイルの形や大きさでもそれは同じで、両者に価値があるタイルもあれば、片方にしか価値のないタイルもある。そこの見極めが面白い。

 また、時間の経過も悪いことばかりではなくて、ある一定数を超えるのが早い順に、特殊な1マスだけのタイルを手に入れることができる。これは隙間を埋めるのに最適なので、どうしても欲しい場合は、少し無理をして、時間コストの大きいタイルを取得する時もある。

 その小さなタイルで隙間を埋めると何が良いかというと、9×9マスのボードの中で、7×7マスを先に埋めることができれば、ボーナスがもらえるのだ。ボーナスの点数は比較的高く、狙いたくなる。しかし、7×7を埋めるのは難しいので、隙間を埋めてくれる1マスタイルの需要が高くなる。だが、単純にそれを取ろうとすると、時間の消費が激しすぎ、一気に何もできなくなってしまう。

 このように、あらゆる要素が無駄なく構成された、タイル配置系のゲームの完成形ともいえる出来になっている。これだけ軽いゲームなのに、BGG100位以内に入っているのも納得の出来だった。ただし、僕はこの手のゲームに弱いので、2連敗中だ。