盲目さ

 来世はラーメン屋になりたいというツイートを見た。その話自体は、その来世について考えることによって、自分が求めるものの本質に気付いたという話なんだけれど、それは本当にどうでもよくて。つまり、僕が衝撃を受けたのは、こういう感じで多くの人が生きているということなんですよ。なんとなく、ぼーっと来世のことについて考え、それを一種疑わずに済んでいる。信じているとまではいかないのかもしれないが、疑わずにぼんやりと考えることができている。これだ、この平穏さだ。死に対する平穏さだ。それこそが、僕がどんなに欲しいと思っても手に入れられないものなのに!

 なんだ、その感覚は! そんなものがあったら、この人生はどんなに気楽なことだろうか! 死が、次の人生に繋がっているという緩い確信があったなら、この世界に気を病むことなどあるだろうか!

 現代人、本当に怖いな。全然、根拠のないことを平気で信じていたりする。それって、唐突に僕が死ねば全てが解決すると誰かが考えるのと同じじゃないですか。殺される確率、結構あるのでは? そんな状態で社会成立します? 成立してるんだから、すごいよな。人々の盲目さはひたすらに恐ろしい。