不要不急の外出

 皆、そんなに外出たいの?

 これは僕が小学生の頃から思っていることなんだけれど、このコロナの件でしみじみと感じた。

 僕は小学生の頃からこもり気味の人間であって、不要不急の外出をせず、学校の休み時間もなるべく教室の中にいるような子供であった。よく、親や先生に外に行かないのかと聞かれたものだ。まるで、それが正常であるかのように。僕としてみれば、外に行く理由がなかった。確かに友人は皆、外に遊びに出ているのだけれど、一人でできることもあるし、むしろ誰もいないからこそ、その静寂を楽しむことができる。家に帰ってしまえば、外にいる時にできることは、大抵、家の中でもできる。つまり、外に出ている時でも、ゲームボーイやTCGなんかをやっていたということなんだけれどね。だから、僕にとって、家の中というのは外の上位互換であった。だから、休日に暇だからとふらふらする人の気持ちがわからなかった。やること、家の中に無限にあるでしょ! 今から急に家の中に閉じ込められたとしても、インターネットが繋がっていれば一生引きこもってられるし、そうでなくとも半年ぐらいは精神に何の変調も起こらないであろう。全く問題を感じない。

 皆、そんなに外に何を探しに行っているのだろうか。通販が発達し、インターネットが開通した現代で、そんな必要性を感じないのだが……と思う典型的な引きこもり気質であった。