本末転倒

 本末転倒なことをしている気がしてならない。楽に生きるために、その金銭を得るために働いているのに、そのせいで虚無感を抱えてしまうから、その解消というように好きなものを買ってしまう。結局、それは本当に必要な出費だったのだろうか。そもそも、働いていなければ、不必要なものだったのでは?

 共働きの家族で、そんな状態になっているのをよく見ていたことがある。両者とも働いているから、浪費が激しく、子供の保育費がかかり、食費もかかるといったような。ほとんどの人は収入に合わせて支出も大きくなっていくから、年収にかかわらず、余るお金は大差がないそうだ。感覚的にもある程度、正しいように思えてしまう。

 それでもなお、何か働くことによって得られるものがあるのなら、働くべきだろう。よく僕と妻はあり得ないと言い合っているのだけれど、働けないということにストレスを感じる人もいるらしいから。でも、そういう人のせいで、これだけの労働が前提になってしまっているのには、異議を申し立てたい。もっと小さい暮らしでいいから、もっと楽しいことに時間を費やしたい。常にそう思う。