親の能力

 「ダーウィンが来た!」でツバメの特集がされていて、そこで気付いたのだけれど、無能な親の子って自然界では淘汰されるんですよね。子供を育てるような特性を持つ種族に限るのだけれど、そういう種の子供って無力なのに資源を必要とするから、親には過剰な能力がなくてはならない。自身で精一杯という個体は、子供を持つと死んでしまう。本人か子供が。本人が死ねば、子供は死ぬわけで。つまり、どちらにせよ、そういう無能な性質は途絶える、と。これはなかなか上手い仕組みで、より現状に適応した遺伝子だけが効率的に早く残ることになる。子孫というのは、そういう効能も備えているのかもしれない。つまり、親とその資質を備える自分自身を試す圧力として。

 人間では少し事情が違うけれど、中途半端に自然の法則が残っているところが残酷だよなぁ。都合のいいときだけ自然の一部になったり、対立したり、好き勝手やっている。僕は子供が好きじゃないし、人類なんか滅亡すればいいと思っているから特に何とも思わないけれど、子を愛し、人類のために生きている人たちが、こういう事実を放置しているのは、なんか滑稽だなぁといつも思っている。