完成に関して

 「ザ・ノンフィクション」を観て、もう一つ思ったことがある。似非原さんという人が出てきたのだけれど、この人は新しいことを始めて1~2ヵ月は熱中できるのだけれど、すぐに飽きて別のことをやってしまうみたいなことが紹介されていた。作中でもボードゲーム制作を投げ出していたり。これをみて、普通の人は勿体ないとか、もっと最後までちゃんとやれと思うのだろうけれど、むしろ、それって本末転倒なのではないかと思った。つまり、人生というのは楽しむために存在しているんですよ。だから、その時を楽しむために、創作や制作をしているのであって、何かを(この時の似非原さんは)作ろうとしているのではないと言える。それなのに、普通の人みたいに完成させなきゃと思って作業をしていたら、そのうち、その行為が嫌いになっていくでしょう。そうしたら、意味がなくなってしまう。phaさんが、似非原さんは承認されたいとか、稼ぎたいとか思っていなくて、そういうのがないと人は続けられないものだということを言っていたが、その通りなのだと思う。続けられる人は、続けた後にあるもののためにやっていて、創作は手段でしかないから、続けて完成させることが出来るのだ。だから、楽しくなくなったら辞める。それは正しいことだと思う。そうでなければ、(これもphaさんが言っていたように)良くないことになる。そう思う。

 別に、同じように飽きっぽくて全てが続かない僕に対する言い訳ではないのだ……本当に。