他者に関して

 なぜか、他者に依存している人間に生理的嫌悪感を抱く。どうしてだろうか。

 相手の都合を考えていないように感じるから? いろんなことをちゃんと理解していないと感じるから? その精神の脆弱性に吐き気がするから? 本当によくわからないのだが、物心ついた頃からそうなってしまっている。あるいは、単純な人間嫌い、むしろ人間関係嫌いの結果なのかもしれない。

 どうにも昔から駄目で、友達、先生、親、上司、アイドル、芸能人、教主、子供など人に依存する人間は苦手だ。ゆえに、他者を応援するタイプのコンテンツはかなり駄目で。それはスポーツ観戦だったり、ライブだったり、ラジオだったりする。そういう、自分の代理として誰かを立て、それが成功することを喜ぶこと自体を唾棄している。でも、むしろ、そういうものを好むことが正常かつ社会に必要な動力であることは理解していて、そうでない人間がかなり少ないこともわかっている。どうして、こんなにも他者を通してでないと、この世界を見ることが出来なかったり、自分の肯定感を得ることが出来なかったりする人間が多いのだろう。

 結局、この世界には自分しかいないと思うのだけれどな。自分が死んだら、誰一人として何の関係もなくなるわけだし。自分一人でこの世界で生きていけないというのなら、それは弱さだし、結局、他者の力を借りて延命治療を延々としているだけだ。