冷蔵庫が死んだ
ある日、突然、何の前触れもなく、冷蔵庫が機能しなくなってしまった。連休中なので、修理に来られるのも連休明けになるという。冷凍庫のものは全て解凍され、冷蔵庫ですら機能を失い、全てのものは常温になってしまった。これ、本当に困った状態なのだけれど、すぐに修理に来てもらえたとすれば、その人たちは連休もなしに働いていたということで。それを考えると、責める気持ちには全く慣れない。冷蔵庫がなくとも、すぐに死ぬわけでもない。夏場で一ヶ月なくなるんだと、相当大変だとは思うけれど、そうでもないのであれば、人々が余裕を持って生活が出来る方を優先したくなってしまうのだ。過剰な便利さになれてしまうと、人は不便な状態に戻ることが出来ない。だから時々、こうやって、自分の限界を、社会の限界を理解して、利便性の高い生活を様々な犠牲の上で成り立たせていることに自覚しなければならないと思っている。
そうでもしないと、無限の欲求が生まれてしまい、それはいずれ、自分自身を殺すことになるのだから。