馬鹿にしている

 どうにも僕は世界を、社会を、人々を馬鹿にしているようで、よくそれを指摘される。何というか、この世界は等価に無価値なので、しかも、何故かそれを理解している人が少ないので、それを皮肉だと思ってしまうのがいけないのかもしれない。

 幼い頃、僕の周りにはあまり頭の良い人間がいなくて、そのせいで変に思い上がった駄目な人間が生まれてしまったのだろう。でも、大人になって不思議だったのは、そういう本当に頭の良い人間が、他人のためとか、科学のためとか、社会のためとかいって、教授になったり、社長になったりしていることだ。本当に勿体ないことだよなぁ。その知性をもっと意味のあることに使えただろうに。どうして、社会の人間は虚無に奉仕することを好むのか。ああ、これが皆が僕に注意する、馬鹿にした態度って奴なのか。なるほど、確かにこれは僕の根幹の一つを成しているようだ。残念なことに。