同窓会に関して

 同窓会があるらしい。妻はそれなりに参加するつもりがあったようだから、僕も参加しようと思っていたのだけれど、人数が少なすぎるので、不開催になる可能性が高そうだ。思えば、ネットでいくらでも繋がったままでいられるこの世の中で、同窓会というもの自体が時代遅れなのだろう。

 妻は、連絡を取り合ってないけれど、仲の良かった人と出会いたいのだと言った。彼女は我が校で最大人数の一つである吹奏楽部に所属していたため、顔見知りも多いのだろう。僕は、同窓会に来る人間はどういう人間なのかが見たくて、行きたいと思っていた。帰宅部でコミュ障、バイト地獄の合間にオタク活動をしていたので顔見知りがいないので。知りたいという気持ちが先行してしまうのだよな。人数が少ないから雰囲気が悪くなりそうと妻が呟いたせいで、余計に行きたくなってしまったし。他の人間がどのようなことを考えて生きているのか知りた過ぎる。

 一方で、どの面下げて行けばいいのかわからないから行けないという意見もあって、素直に驚いてしまった。行きたくないならわかるが、何かを成していないと、合わせる顔がないという発想を持っていなかった。自宅引き籠もりのニートであろうと、僕は同窓会に出席していただろう。どうせ、その一日しか会わない人間にどう思われようが関係なくなくないと思うので。同窓会に行ったら、散々馬鹿にされたとしても、それはそれで創作のネタになるような。何というか、どうにも僕は常に上から目線だと妻に怒られる理由と、これは根が同じところにある気がしている。昔からあまり周囲の目が気にならないというか、気に出来ないというか、気付けないというか、重要視していないというか、ただ、空気読めないだけなのでは? 察しが悪すぎるだけな気がしてきた。やっぱり、僕は大したことない人間なので、恥ずかしくて顔向けできず、同窓会には出られないとするべきなのだろうな。