出来が良すぎる作品に触れると死にたくなってくる

 たまに、本当に出来の良い作品に触れられることがある。今回は「スパイダーマン:スパイダーバース」だった。本当に素晴らしく、ただただ感動した。でも、そうなると同時に死にたくなってくる。どうして、僕はこんな人生を歩んでいるんだ? 完璧に近づこうとする作品が今ここ、目の前にあるというのに。

 それはきっと、僕がこの日常生活に何の価値も見出していないせいなのだろう。物語の素晴らしさだけに価値をおいていて、何をしていても大して価値がないと思ってしまう。それが研究や経済、生活の利便さ、人々との交流と繋がっていても、そんなものに意味はないと思っているから。

 どうすればいいんだろうな。ただ、自分が忌避するもののために人生を浪費して。唯一価値のあるところからはあまりにも遠すぎて。いつも同じ事を悩んでいるようだ。もう詰んでいるのかもしれないな。