尺度がおかしいと思う

 多くの人々の価値観の尺度がおかしいと思うことが多い。なんというか、みんな、人類というか、文明というか、家族のような尺度で生きているのだ。子供のためにとか、社会を良くするためにとか、人類史に名を残すとか。僕にとっては、それは中途半端な気がしてしまう。尺度というのは、自分自身か、宇宙か、というものしか論理的に成立しないと思ってしまうのだ。

 自分自身の尺度というのは、理解できる。僕が死んでしまえば、僕の人生は終わりで、その後に人類が滅亡しようが、宇宙が熱量的な死を迎えようが、関係がない。それは科学的に正しいからだ。

 宇宙の尺度も理解できる。宇宙が熱量死するのだから、全てのものは無価値で等価値という考え。それも科学的に正しい。まあ、その尺度は大きすぎて、現代のあらゆるものには適応出来ないとも思うけれど。

 それ以外は? 科学的ではない。事実に則っていない。家族はすぐに死ぬし、それは人類だって同じだ。どうして、人類史に名を残すことに意味があるんだ?