引っ越しに関して

 思ったよりも書くスパンが短くなってしまったのは、ただこれに飽きてきたからというだけではなく、現実の忙しさが増してきたからという理由がある。端的に言えば、引っ越しを今月中にすることになりそうなんです。

 僕が社会人となってからというものの、非常に多くの引っ越しをしており、具体的には賃貸の更新料を払ったことはない。つまり、二年以上同じ場所に住んでいたことがないんです。地味に面倒なことをしている。最短では八ヶ月ほどで越しており、もはや一年と同じ場所にいられなかった。そのせいで免許証の裏はすでに住所変更で埋まっていて、次はどうなるんだろうとこっそり楽しみにしているぐらいだ。

 

 僕は、引っ越しが好きだけれど嫌いだ。

 好きな理由は単純で、僕は破滅的に飽きっぽいため、同じ場所に住んでいるといろんなことに飽きてしまうからだ。住む場所が変わるというのは、かなり大きな環境の変化なので、未だにワクワクする。一方で習慣化――僕はルーチン化とも言うけれど――も僕は得意で、異なる環境に移っても、すぐにそれが自分の一般的な基準にすることができる。旅行に行っても数泊するような場合は、終わりの頃にはすでに自分の家であるかのように振る舞えるし、精神に負荷がかからない。(肉体的には負荷がかかっているようで、旅に出るとよく体調を崩し、熱を出してしまうのだが……)次の家も楽しみではある。今までとは一風変わった要素もある家だし。

 嫌いな理由もまた単純で、実に面倒なのである。まず、各ライフラインの閉鎖から開通、荷造りに荷ほどき、法律上のものからアマゾンの届け先までの住所変更と、もう考えただけで嫌になってくる。国家が住所を管理して、その情報に紐付けて管理みたいにならないかなと思っている。或いは、住所情報管理サービスみたいなところに紐付けるとか。いっそ、Googleが一括管理してくれ。僕の個人情報なんて好きに使っていいから、不便を無くてして欲しい。そう思ってしまうほど面倒な癖、なんだかんだで金がかかる。異常なほどにかかる。その割にメリットはほとんどない。

 

 でも、必要だからやるんですよね。家庭の事情が変わると、家はそれに対応した入れ物であるわけだから、どうしても変える必要がある。

 僕の理想を言えば、必要最低限の荷物だけを持って、物理的な制約を受けずに、いろんな所に移り住んで……というスタイルが良い。しかし、現実は甘くない。同居人は物欲の化身みたいな人間なので荷物が増える一方。家賃も高くなる一方。通勤時間も延びる一方で、悲しい引っ越しばかりになってしまっている。物理的な欲は、やはり、身を滅ぼすよ。

 

 ああ、もっと重要で書きたいことがあったはずなんだけれど、引っ越しの申し込みとか色々やっているうちに何が書きたかったのか、わからなくなってしまい、引っ越しのことを書いてしまった。やっぱり、引っ越しの回数は少ないに越したことはないんじゃないかな……というのが僕の結論です。