気楽

 周囲の人を見ていると、どうにも自分の頭の中はお気楽に出来ているらしい。あまり楽観主義ではないと思うのだが、どうにも、負の感情を抱きにくいのか、残しにくいのか、あまり気にしていないのか、そんな感じがする。

 大抵のことは、寝てしまえばスッキリしてしまって、抱え込むことがない。まあ、そもそも、あまりストレスを貯めこまない。貯まりそうになったら、その状況を改善しようとするし、そうでなければ逃げるし。どうにも、自分を害するままにいる状態、というのが我慢ならないようで、そうでない状態に上手く持って行くことばかりしているのだ。だから、ストレスではないか。

 あるいは、単に恵まれているだけとも言える。壮絶な出来事には遭遇していないし、大抵、まあ、そこそこぐらいの何かを得ることはできて、良すぎて変に問題になることはなく、その逆もない。

 あるいは、虚無主義的な態度がそれを促しているのか。どうせ死ぬし、何もかもが虚無なのだ、という態度が、あらゆるものを無感動にしてしまって、それが結果として身を救っているのか。死ぬという恐怖に比べれば、という態度が良い結果に繋がっているのか。

 あるいは、そんなお気楽さだから、まだ生きているとも言えるのかもしれない。