不足

 同じことや意味のないことをされるのが、めちゃくちゃ嫌いなんだけれど、よく考えると、それも活力というか、ドーパミンが不足していることが原因のように思える。他の人にとって、行動力みたいなものはある程度潤沢で、他の人を不快にするぐらいなら、ちょっとした作業ぐらい、意味がなくとも追加でできるのかもしれないが、それが万年不足している僕からしてみれば、意味のないことをするのが億劫で仕方がなく、それを強制されるぐらいなら、他者を害することすら厭わないのだろう。

 

 やはり、あらゆる原因がここに起因する気がする。本当にやる気が起こらない。達成感のようなものも得られない。それはただ、ドーパミンが不足しているのだ。常に充足せず、飢餓感や欠落感のようなものだけが延々と残っている。何をしても、面倒だ、億劫だと感じられてしまう。

 僕が褒美がたくさんある系のオープンなゲームに面白さを見出さず、メインクエストだけ淡々とクリアするようになるのも、ここが原因なのだと思う。寄り道をすることによって、快楽回路が動かない。差し迫った何かがなければ、緊張感がなければ、そもそも何かをする気すら起きず、根幹的にはゲームをプレイすることすらかったるいと思っていて、楽しい行為だと思っていない。

 ADHDは、その失敗によって自己肯定感が下がり、鬱のようになってしまうことがあるらしい。僕にその心配はなさそうだが、単純に何もやる気が起きない、という結果として、病的な面倒くさがりという一点においてだけ、何も行動しなくなってしまう。この世の中には刺激が足りな過ぎている。つまらないか、面倒くさいか。そのどちらかしかない。面倒くさくなく、面白いものが圧倒的に足りていない。その隙間を埋めるように今日もゲームをする。