戦闘中にふざけられるのが苦手

 そういえば、ちょっと前に「ワンピース」を読み返していて、改めてすごいな、と思うところもあったんだけれど、やっぱり、苦手だな~という気持ちの方が強かった。「ドラゴンボール」も僕は苦手なんだけれど、そっちの系列だな~と感じる。

 

 なんというか、戦闘中(真面目な時)にふざけるのが苦手なのだ。もちろん、ルフィの能力の設定などからも、わざとやっているのはわかるんだけれど、どうしても盛り下がってしまう。あと、キャラクターが死なないのも苦手で、やはり、どうしても真剣みがなくなってしまう。理屈で勝利、というより、勢いで勝利するのも苦手。シリアスに読みたい、と思っているんだろうな。

 たとえば、少年漫画に比較的近いと思われるヒーロー映画でも、ジェームズ・ガンタイカ・ワイティティのようなコメディタッチでも評価されている素晴らしい監督は、ふざけていても、真面目な箇所とふざけている部分の切り分けがしっかりしている、というのが特徴だ。もちろん、作品によって、切り分けの度合いも異なるのだが、基本的にクライマックスなどの真面目なシーンにはふざけない。ふざけるシーンでは、ふざけるシーンであるというサインを出すし、真面目なシーンでは、真面目なシーンであるというサインを出す。だから、観客はちゃんと感情が付いていくわけだ。しかし、「ドクター・ストレンジ」や「キャプテン・マーベル」など、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の後に創られていて、監督の力量が十分でない場合、これが徹底されておらず、ふざけるべきでないシーンでふざけてしまう。これは、致命的だ。「ワンピース」に関しても、少しその気があるように感じる。

 とはいえ、おそらく、僕がこの辺の許容度が低いだけなのかもしれないな。まあ、でも、この逆である「HUNTER×HUNTER」が好きなのか、というと、むしろ、世間よりは確実に評価していない層でもあって、それは別の評価軸が影響していると思うので、後で考えていきたい。