蔓延する倦怠感

 なぜ、ゲームデザインに関して、手足よりも頭が動くのか、疑問に思った。

 というのも、僕はせっかち(あるいは多動)ということもあって、基本的に何かを考えるよりも動いてしまう方だ。何とかなるやろ、と思ってしまう。

 しかし、ゲームデザインなど、創作に関することは、考えすぎていると自他ともに思うほど考えてしまうし、手足がなかなか動かない。

 その原因を考えてみたところ、僕にとって、抽象的な概念を考えるということは、かなりコストが低い行為であり、具象化がかなりコストの高い行為だからだ、という結論にたどり着いた。

 

 つまり、ゲームを創るにしても、そのデータなり何なり、色々と作業をしなければならないだろう。そして、その出来が良くなかったら、修正する、といったようなことをするのだ。これを早くにやってしまう人も多い。ただ、僕は、そういった行為にかなりのコストを感じているらしい。結果として、頭の中で色々とシミュレートしたり、概念的に綻びがないかを確認したり、といったことばかりを優先しているようだ。

 普段、あまり考えずに行動してしまうのは、日常的な行為は簡単に取り返しがつくことが多いし、調べる、ということをしなくても、間違っていたらやり直せばいいだけ、と思っているから、らしい。

 

 完璧を求める気持ちが強すぎるために、繰り返しの作業が多すぎるからかもしれない。実際に具象化してからやり直しをするのはコストがかかるが、概念上でやり直す分にはさほどコストがかからない。

 僕の本質は、ひどく怠惰である。