創作におけるジェンダー観

 「ロキ」が最終回になり、流石に変なことはせんやろ……と思っていたが、まんまと不信の方が当たってしまった。マジで……? MCUドラマシリーズ、出来が破滅的過ぎるやろ……いや、征服者とか言われても、マルチバースとか言われても、それ自体では盛り上がるけど、「ロキ」としての本筋ではないわけやし、本筋のドラマが薄すぎやろ……って感じ。ネタバレもクソもねえよ、こんな駄作。

 

 でも、ちょっと気になったのが、ロキがバイセクシャルだと言った割に、普通の異性愛(しかも古臭い感じの)を出してしまって、案の定、一部で炎上していることなんだよね。

 これとはちょっと条件が違うのだけれど、「メギド72」でも、主要キャラの一人が作中で結婚していて、ごく一部で炎上していたようだ。まあ、こっちの炎上は流石に頭がおかしくて、このガープというキャラクターは普通に異性愛者で、対象とはゲーム開始時点で交流があり、作中の世界観は便利中世ヨーロッパぐらいの倫理観なので、そこで異性愛をして、結婚したのを祝福されたぐらいで、異性愛が最高だと言われてた……とか言って、病んでるのはマジで病んでるので病院行った方がいいんだけれど、でも、多様性をうたうと、こういう副作用もあるんだな、と参考になった。

 まあ、ロキの方はせっかく、バイセクシャルであることを公表した後にこれなので、正直、炎上してしかるべきだとは思うのだけれど、でも、古いジェンダー観だけで、その作品が古く思えてしまうような、そんな社会には片足突っ込んでるよな、と思う。

 だから、アクション映画みたいな、恋愛を主軸にしない作品は、もうサブプロットで恋愛、みたいな古臭い脚本は止めるべきだと思うし、なるべく遠ざけるべきだと思う。その点でも、「マンダロリアン」のバランス感覚は見事で、主人公が子連れ狼やっているので、浮いた話もほとんどないし、何の言い訳もなく、普通に強い女性がバシバシ出てきて、古い感じはしないしで、素晴らしい。こういう塩梅を求めるべきなのだろう。

 異性愛だって、多様性の一部ではあるのだから、こうやってあまりにも文句言われているのは可哀そうだけれど、まあ、異性愛そのものというより、それに付随した古臭い価値観に文句言われているのは自覚した方がいいし、時代に合わせた方がいいと思うな……まあ、ガープが文句言われているのは、マジで意味わからないですが……