「ロキ」最終話前記念感想

 最終話の前に簡単な感想のまとめを。

 

 

 正直に言えば、ワニロキの可愛さがこの作品の9割の価値を占めていると思います。真面目に。それぐらいやばい。

 今まで、MCUドラマシリーズはとことん期待外れだったので、流石にハードルは下げているのだけれど、それでもハードルをくぐるという感覚。話はダレるわ、殺陣は放送事故級だわで、何なんだ、これ? という感じ。

 MCUドラマシリーズどうなってるんだ? 「マンダロリアン」で言うと一番つまらなかった回ぐらいのクオリティが続いてる。瞬間的に沸騰する瞬間はある(「ワンダヴィジョン」で偽トロが出てきた時とか、「ファルコン&ウィンターソルジャー」でジョン・ウォーカーが人を殺した時とか)んだけれど、それが持続しねーのがやばい。本来のテーマとは外れたところで盛り上がるのって、どうなんだ。「マンダロリアン」も、そういう盛り上がりをするところもあるけれど、ちゃんと本筋の盛り上がりもあるぞ。本筋オマケすぎる。

 一番問題なのは、作中のロキが、(まあ、ロキの死までを見たという言い訳はあるものの)「マイティ・ソーラグナロク」のロキの延長上にいるってことなんですよね。ああいう、憎めない、ヴィランとも言い難い存在になったロキという感じからそもそもがスタートしている。「アベンジャーズ」までのロキって、まあ、小物だけれど、しっかりとヴィラン的な動きをしてきたのであって、そこから繋がっていると言うのは無理がある。けれどまあ、これは視聴者としてもラグナロクの続きのロキなのだから、それでいいんだけれど。でも、テーマとしてはちょっと矛盾を感じちゃうというのはあるんだよな……

 

 黒幕は、普通に考えたらアナザー・ロキ(インフィニティストーンを全て手に入れたパターンとか?)で、対抗馬は他の人物(ソー、オーディンメビウス)とかの変異体。大穴が征服者カーンとかメフィストとかかな。とはいえ、マーベルで有名なヴィランであったとしても、ここから新規キャラクターというのはおさまりが付かないように思えるし、他の人物の変異体だったとしても、綺麗にまとまるヴィジョンが見えないので、9割方黒幕もロキだと思います。そうすれば、ロキの物語として綺麗に締まるし。1割はMCUドラマシリーズに対する不信に近い感覚。