発掘と発展

 カード整理していたら、数万円ぐらいするカードが出てきた。古くて需要のあるフォイルカードなので、値段は下がることもないのだろうな。大切に保存しとこう。

 実家からサルベージしてきたカードで、僕が整理するまでは雑多なカードと共に隠れていたから、そういうのは各地で発生しているのだろうな。そうやって、こっそりと現存数が減っていって、残りが貴重なものになる。その一端を見た気がした。

 子供の頃は、そこまで高価ではなかっただろうし、その強さや価値にもあまり気付いていなった。視界が狭かったし、インターネットもそこまで普及していなかったから、世界も不透明だった。

 今は、異国の事情ですらすぐに手に入るし、本当に良い時代になったものだ。調べものが楽だし、一般的な価値観にアクセスしやすい。欲しいものは翌日に届くし、世界各国から取り寄せることができる。

 そういった面が、疫病の蔓延やインターネットでの炎上といった、災厄とセットにはなっているのだけれど、やっぱり、利益の方が圧倒的に大きいよ。人が死ぬとわかっていても、日々、皆が自動車を運転しているのと同じだ。

 文明は静かに、しかし、着実に進歩し、良くなっている。人間の性能が追い付かないほどに。