面倒

 生活に必要なことを嫌悪している節がある。どうしてかはわからないのだが、生まれてこの方、この日常生活とでも呼べるものをひどく嫌っていて、それを維持するのに使用する時間もまた、厭う対象になっている。しかし、ならば根無し草のような生活をすれば全部解決するのだが、そもそも、そういったことをやりたいと思うだけの気力もない。現状維持が楽なのを知っているから、維持してしまうのだけれど、維持に対してキレているという完全に論理が破綻した状態が常に続いていて、根幹的なストレスの元になっている。なんだこれ。どうして、脳がそうなっているのか。

 きっと、手軽に刺激が欲しいのだろう。全てのことが億劫だと感じながらも、全てのことが退屈だと感じている。だから、ゲームや映画、小説といったものを好むのだろう。それらは、まさに楽に面白さを得られるためだけに生まれてきたものだから。そういうものに触れるのですら、億劫になってきているので、始末に負えないが。