SWEP9のティザーで読み取ったこと

  忘れないうちにスター・ウォーズエピソード9のティザーで思ったことを書いてみようと思った。まあ、本当に使われるのかどうか、疑問の余地も大きい映像もあるけれど。

 

 まず、感じたのは、エピソード7路線の復活だ。もちろん、監督がJ・J・エイブラムスに戻っているので、当たり前と言えば当たり前なんだけれど。

 

 エピソード7で僕が感じたのは、過去のスター・ウォーズでやってきたことを現代の技術で拡張するという意志だった。ミドルの戦闘における、空中戦からのシームレスな地上戦へのフォーカスの写し方とか、BB-9の技術とか。今まで、空中戦は模型でやっていたわけだから、そこからシームレスに地上戦へと移ることはなかった。それを、現代のCG技術では違和感なくやってのけられる。それをやってみせたのだと僕は思った。

 今回のティザーでも、レイがライトセーバーを手に、宇宙船を斬ろうとしているシーンが始めに写る。これを、僕はエピソード7でやってきた試みの延長だと捉えた。

 

 あとは、過去作品のレガシーの活用だ。ミレニアム・ファルコンやハン・ソロと言ったキャラクターたちが中心にいたし、スターデストロイヤーもデススターの焼き回しだ。もちろん、そこが斬新さのなさに繋がり、エピソード8の暴走に繋がったとも取れてしまうけれど……しかし、新エピソードのスタートということもあり、ファンサービスのようにレガシーを取り入れていたのは間違いない。今回も、デススターの残骸やランド・カルジアン、パルパティーンと言ったレガシーを大いに活用することが示唆されている。

 これはエピソード8との大きな違いで、8では、新規キャラクターが多く登場し、彼らが中心となり、死んでいったりもした。ゆえに前後のシリーズへの影響が、キャラクター的な意味では少ない。ルークもエピソード7の終わりに登場していることから、エピソード8では全くレガシーを使わなかったとも取れる。あ、ヨーダは新規か。あれをヨーダとしてカウントしていいかは別として。どちらかと言えば、エピソード8は、ヨーダライトニングも含め、レガシーを破壊し、スタンドアロン型の作品だった。ティザーを見るに、エピソード9はそうではない。

 また、エピソード8固有キャラクターが出てないのも特徴だ。ジャージャーと肩を並べる嫌われキャラとなってしまったローズや、なんか名前も忘れてしまった雇われなんかも出ていない。

 

 決め手となっていると思うのは、カイロ・レンがその仮面を修復していることだ。エピソード8では、共闘路線のミスリードとしてか、覆面を被っている時が極端に短く、その仮面を破壊していた。しかし、ティザーではわざわざ、それを直すシーンが描かれている。もちろん、作中的には、ダークサイドへの覚悟を固め直したゆえの行動として描かれるのだろうが、メタで考えると、エピソード8から路線を修復し、分断したファンたちを再び団結させる作品にしようという現れなのかな、と思った。そもそも、最終作なのだから、そうでないと困るのだけれど……

 

 僕の妻もそうなのだけれど、エピソード8のせいでティザーに対して疑心暗鬼に陥っている人が見受けられたので、考えたことをまとめてみた。まあ、無難にまとめるのだろうな、あのJJなのだから……