人生を変えるような出来事に関して

 これまで、短いながら人生を生きていて、わかっていることがある。それは、後の人生を変えるような出来事というのが実際にある、ということだ。

 たとえば、それは何気なしに観たYouTubeでの涼宮ハルヒのライブ映像だったり、活字が嫌いだったのにタイトルが気になって手にした一冊だったり、稼ぎすぎたせいでバイトが暇になり、何となく誘われた元クラスメートからの誘いに返信したり、といったことだ。そして、同時にそれらは全て偶然によるものであることにこの間気付いた。

 確かに、明確に意識して選んだことが、人生に影響していることはあるだろう。志望校とか、就職先だとか。けれど、それは決して、人生を変えない。自分が意図した人生がそこにあるのだから、当たり前と言えば当たり前だけれど。

 でも、僕が思ったのは、そうして自分が選んだものよりも、結果として自分にもたらされた偶然由来の要素の方が、今の僕に影響を及ぼしているという事実なのだ。影響の大小を考えても、熟慮した選択肢よりも、偶然発生した強制イベントの方が強い。それは僕の人生においての事実だ。だから、僕たちはあまり深く考える必要はないのかもしれない。どうせ、また、僕たちが予期していない何かが、脈絡もなく、人生を変えてしまうのだ。それなら、僕たちは何に悩めばいい? 悩んだところで、それがアトランダムに変化してしまうのなら、その時間に意味はあるのか?

 ないのだ。それが結論。意味なんてないし、価値なんてない。中世の日本人にですらわかっていたことじゃないか。一期は夢よ、ただ狂え。