人生は呪いによって形付けられる

 いつだって、やりたいことよりもやりたくないことが優先される。人生は、祝福よりも呪いによって、形づけられる。過去の僕が残したのは、今から未来までを縛ってしまう呪いばかりで。今の僕もまた、蓄積を残しているというよりは、負債を増やしているばかりなのだろう。未来、そこに自分がいるという確信が持てない。だからこそ、そこへ呪いを投げかけていくばかりなのだろうか。それとも、それぐらいはしないと、普通である道から外れてしまうことがわかっていて、でも、それが怖いと思って、呪いばかりを積み上げていったのだろうか。

 物事は、可能性を積み上げていって、成立していると思えないことが多い。むしろ、不可能性によって、未来は創り上げられる。あれはできない、あれはやりたくない、あれは知らない。そんなことを繰り返して、今ができている。真っ白なキャンバスに、色を挿していけばいくほど、それが傑作である可能性がなくなっていくような。

 今日もまた、可能性が一つ死んでいく。断末魔は聞き慣れてしまった。