理性は成長してきたはずなのだけれど、どうにも、本気でイラついた時の舌打ちと、本気で失望した時のため息が抑えられない。この2つは生理現象のように出てきてしまい、感情をそのままに伝えてしまう。

 思うに、この2つは、僕が一番良く抱く不快な感情であって、それを霧散するための癖が、そのまま肉体的な反射として残ってしまったのだろう。何度工夫しても、抑えることができない。

 まあ、逆に言えば、この2つが出ない分には、特に不快に思っていることはないということだ。どうでもいい日常ぐらい、何の感情も抱かずに終わらせたいものだ。