一般的な描写

 仕事終わりのビールが最高! みたいな描写を見るたびに、少し寂しい気持ちになる。そんなに疲れるほど仕事に打ち込むことはないし、ビールを飲むと気持ち悪くなるだけだしで、僕から最も遠い存在と言っても過言ではない。

 ゆえに、僕が僕である以上、その感覚を味わうことができない。多くの人が味わっているのに、僕は味わえない。そういうことはこれだけではなくて、色々とあるのだけれど、少し寂しく思う。まあ、その逆もいくらでもあるだろう。「インセプション」観て、心臓が止まりそうになることはないわけであって、それは向き不向きというものだから、仕方がないと納得はできるのだけれど。

 こういう、細かいところに断絶を感じて生きている。皆が皆そうなのだろう。部分的に接触することはできるが、基本的には他者と他者の間には断絶がある。それを寂しく思いながらも死んでいくのが人生という気がする。